ARTcollectors' in Asia

SCAI THE BATHHOUSEの久保田真帆さんのインタビュー

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Category: interview

5月に行われる香港のアートバーゼルにも出展されるSCAI THE BATHHOUSEの久保田真帆さんにインタビューをしました!
英語・中国語版はこちらで。

—— 香港バーゼルの展示内容は決まりましたか?

久保田:大体の方向性は決まっていますが、詳細まではなかなか決められません。アートフェアのために、制作してもらう作品もありますし、逆に新作ができたのでアートフェアに持っていく場合もあります。毎回期限ギリギリまで頭を悩ませるところです。

—— 今年から名前が変更され、初回の香港バーゼルの準備期間から深く関わっていた久保田さんですが、来場者にオススメのところなどはございますか。

久保田:やはり、開催年を重ねるごとに多様性が加わり、またクオリティーが上がっているところです。アジアのギャラリーにはアジア固有問題がいくつもあります。ART BASEL HONG KONGとなる今年は、これまで曖昧にしてきた諸々の問題についてフェアオーガナイザーの中でも議論を重ねたそうです。その結果各ギャラリーのプレゼンテーションやポジションがより明確にレベルアップしたと聞きます。応募者も真剣勝負で、力が入ったプレゼンテーションをしていました。スペースを得るには、強いプレゼンをしないと手に入らないというようになっています。ブースの展示も以前より、はっきりしたテーマが見えて、より強い作品の展示が期待できそうです。

—— アートバーゼルのバーゼル、マイアミ、香港にも出展されていますが、ヨーロッパ、アメリカ、アジアの違うところを教えてください。

久保田:やはり、アジアは成長マーケットなので、コレクター達の買い方も違います。オークションに出ている作家でないと知らないなど、情報主体な感じです。コレクターがコレクションする歴史は、ヨーロッパやアメリカに比べ、浅いです。皆さん熱心ですが、これからもっと経験を積み、作品に対する選択眼が成長していくのではないでしょうか。アジアでは、オークションに出たことある作家の作品や、ビッグネームのブランド的な画廊が強いです。マーケットは確かに成長していますが、多少過剰評価されているところもあるので、マーケットに対する戦略をもたずに自分達の文脈の作品を持っていってしまうと、意外と失敗するマーケットではないかと思います。

—— 日本の現代美術の魅力を教えてください。

久保田:日本のコンテンポラリーアートの土壌は、アジアの中でも最も歴史が長くコンテンツが豊富です。表現手法、コンセプト、様式が深部に渡って出来上がっています。表現手法やコンセプトに日本文化の軸があり、ブレがありません。多様性とコンセプトの強さ、さらにクオリティーの高さに魅了され、コレクションをする方が多いです。反面、ダイナミックさが欠けているところがどうしてもあります。

—— アート台北のブースで拝観した名和晃平の新シリーズは迫力がありますね。

久保田:名和さんの場合は、繊細な仕事を完璧にすることと、サイバー世代のダイナミックな世界観による大胆な表現が同時に成り立っています。それにより、見る側にとって深部のある、アピールが強い作品になります。 海外のキュレーターには、日本のコンテンポラリーアートを評価する方が多いです。完成した作品の背景に歴史との接続や、批評性があることや、非常に深く考えられたコンセプト、現代社会の様々な問題と常に近くリゾネートすることといより、美術としてのリアリティの強さが評価され、キュレーター達に支持されているのだと思います。

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